個人でやっていようが組織でやっていようが、業として行っている以上は業者です。
一人や二人どころの逮捕劇ではなく、奈良県、広島県、千葉県、秋田県、各県から1人ずつ計4人が出資法違反の容疑で一斉に逮捕されましたが、いずれも個人となっており、容疑者の職業を見ると無職が2人、契約社員と自営業から各一人ずつで組織的な活動では無い事が伺えます。
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2017年11月のメルカリでのクレジットカード現金化による報道は「出品者が出資法違反」
この記事を見る前に、すでにメルカリにおける出品者の逮捕に関する報道をご存知の方は多くいらっしゃると思います。
テレビの情報番組でも特集が組まれるなど、大々的に取り上げられましたので、すでにクレジットカード現金化を利用している方や、今まさに現金が必要な方々にはタイムリーな内容だったのでは無いかと思います。
当然、この業界を俯瞰して観察してきた当サイトも今回の件については興味深く、クレジットカード現金化業者もサイト上では本件に関する見解等は発信される事はありませんが、絶対に知っているでしょう。
今回の事件でクレジットカード現金化に対する注目が集まっておりますが、そもそも市場として考えますと、ごく最近の商法と言えます。
利用規約の中で、換金性の高い商品の出品や現金の出品について厳密なルール作りが始まったのはごく最近であり、報道で大きく注目される事が無ければ当初のまま取引が続けられていたのかもしれませんね。
‘2011年8月
警視庁生活経済課はショッピング枠を悪用し闇金融の営業をしていたとして、東京都台東区上野の貴金属販売会社の代表者を逮捕した。
容疑内容は出資法違反の疑いで、クレジットカード現金化業者関連の摘発は全国の中でもはじめてとなる事件’
今回の事件の内容も含め、メルカリに関わらずクレジットカード現金化が問題視されている要点を下記にまとめます。
- 「NEW!」換金できる場を提供していたにも関わらずプラットフォーム側(今回で言えばメルカリ)は逮捕されない
- 「NEW!」最近DMMに買収されたCASHはプラットフォーム型では無く、質屋営業法に基づく違法性がまだ拭い切れない
- 「既成」換金方法の違いには意味がなさない(キャッシュバックや買取の事)
- 「既成」店舗型も無店舗型の違いにも意味は無い
- 「既成」クレジットカード現金化を希望したカードホルダーは逮捕されない(悪者は出品者、業者)
- 「既成」個人でもクレジットカード現金化業者を営業できる
事の始まりは、クレジットカード現金化をメルカリで実現出来た過去があるから
2017年4月中旬にメルカリ内で現金が額面以上の金額で出品されていたことがツイッターを中心に話題になり、これがクレジットカード現金化に繋がっているのではないかと問題視されました。
現在ではメルカリ内での現行紙幣の出品はできないようになっていますが、これに目を付けた人がメルカリでさまざまな商品を利用してクレジットカード現金化をしようとしています。
金策の1つの手段であるクレジットカード現金化は、クレジットカードで買い物ができる状態であれば審査もなくすぐに現金が手に入ります。
その手段としては自分で行う方法や業者を利用する方法がありますが、最近話題になったこととしてはメルカリを利用した方法です。
ネット上では、このメルカリでの現金の出品がクレジットカード現金化に利用されているのではないかと指摘され、問題視されることになったのです。
これはどういった仕組かというと、メルカリ内では出品された商品をクレジットカードで購入することが可能でありますので、つまり出品された現行紙幣をクレジット決済で購入するという仕組です。
出品された現行紙幣は額面以上の金額で出品されており、その差額から出品に際しての手数料を引かれた金額が出品者の利益ということになります。
現行紙幣の額面以上の金額で購入ということですが、その換金率は約75~80%となっており、金額も数万円~数十万円と、金額に応じた出品がありました。
元々メルカリでは古銭の出品は可能ではありましたが、現行紙幣の出品はできませんでした。
しかし、現行紙幣の中にも記番号がゾロ目であったり、印刷がずれていたりするモノがあり、希少価値が高くコレクション要素が高いとしてメルカリでも扱えるよう要望があったために、2017年2月中旬から現行紙幣でも出品・購入ができるようになったのです。
これに目を付けた人が、メルカリで現金を出品してクレジットカード現金化で利益を出そうとしたのです。
また、この問題を受け、政府はフリマアプリやネットオークションなどを運営する事業者に対して、クレジットカードで現金を購入できないようにすることを要請しました。
クレジットカード現金化に利用されるメルカリの出品物
メルカリでは現行紙幣の出品ができなくなりましたが、それでも他の手口でクレジットカード現金化を行おうとする出品が現れては消えているといういたちごっこを続けている状況です。
- 魚のオブジェ(1万円札が魚の形に折られたもの)
- チャージ済suica
- パチンコの特殊景品
- 商品券
- 絵馬や水、パワーストーン
などがありますが、これらの商品もメルカリ側で問題があるとみなされて削除対象にはなっています。
この中で絵馬や水、パワーストーンなどの商品が出品されていながら削除対象となった理由としては、これらの商品にキャッシュバックとして現金を付けていたからです。
手口としてはキャッシュバック方式のクレジットカード現金化業者と同じ手法であり、メルカリで出品されたこれらの商品をクレジットカードで購入し、キャッシュバックの現金が現金書留で送られてくるという仕組みです。
中にはニュートリノの出品もあり、ニュートリノが確認できなければ手数料を引いた金額を返金するというような内容で取引をしようとしていた出品者もいました。
これらの手法はメルカリでの規約やクレジットカード会社との規約には違反する行為ではありますが、違法性があるかというと違法ではないという現状があります。
メルカリの問題に端を発して、衆議院議員が政府に対して、クレジットカード現金化を法的に禁止するべき、との質問主意書を出しましたが、発表された政府の回答としては、答えることは困難だとして明言をしませんでした。
業者の中には摘発を受けるところもあるものの、クレジットカード現金化そのものを取り締まる法律はなく、また政府も法的にどうこうするという明言をしないことから、違法性がないことを裏つける結果になってしまっている状況ではあります。
メルカリでのクレジットカード現金化はできないということではありますが、違法ではありませんので、業者は依然として営業を続けることが予想され、業者を使うならば利用が可能ではあるということです。
どの方法にせよ、手に入った額面以上の支払いがあることは明白ではありますので、その支払いができないということになりますと、クレジットカードが利用停止になることは避けられませんので、利用するとしても計画的に行いましょう。